もくもくと本質や人を考えるデザイン研究集団です

デンソーデザインは様々な個性の集合体で、
デンソーという画一的な個性を放たないニュートラルなデザイン集団です。
我々は水のようなデザイン集団でありたいと思っています。
なぜなら我々はお客様の中にスーッとしみこんで
初めて良い仕事ができるからです。
デンソーがと言う前に、
お客さんが困っていることややりたいことにこたえたいからです。
デンソーの中にはデザイン部以外にも似たような組織がたくさんあります。
彼らは皆、「デンソーが、デンソーが」というより
「お客様が、お客様が」と言います。
そういう人たちが世界に十数万人いる不思議な会社です。
その結果、世界各地で車をぱかっと開けると
デンソーの技術がたくさんしみこんでいます。
最近は車の世界から街にじわっとしみ出してます。
そんなデンソーの中にいるデザイン部も
「水のようなデザイン部」でありたいと思っています。

オフィス紹介

本社 刈谷オフィス

名古屋オフィス

デンソーデザインの歩み

1940年代からはじまったデンソーデザイン。そのあゆみはそのまま、日本の産業デザインの歴史でもあります。製図文字の追求から生まれたデザインスピリットはその後自動車パーツのデザインへと受け継がれ、さまざまな製品へと波及していきます。ここでは、黎明期から現在までのデンソーデザインの道程を振り返ります。

1940-1950s

製図文字からはじまったデンソーデザイン

デンソーで「デザイン」と呼ばれる仕事が始まったのは、一人の製図工が製図文字の持つデザイン的な工夫を知り、独自に追求を重ねたことがきっかけです。その活動は、メーター文字盤・ネームプレートはじめ製品の版下制作・社屋看板などへ徐々に広がり、次第に日本電装の社名を市場へ普及させる役割を担うようになりました。

1960-1970s

初めてのグッドデザイン

高度経済成長期を迎え、カーオーディオ・カートランシーバー・空調機器等へと新製品に向けたデザイン活動が急増し、1965年デザイン部門が組織化されました。デザインでニューライフを創り出す。その思いがデザインの原動力でした。そんな中、カートランシーバー「ND-2000」が通商産業省グッドデザインに選定されます。本体部と操作部を分離させ、手元にコンパクトな操作部を置くデザインで、まだHMI( Human Machine Interface)という言葉が無い時代に、HMIデザインの基礎を作り出したのです。

1980s

人間工学デザインへの取り組み

80年代に入ると自動車部品も電子化が進み、デジタルメーターやカーナビゲーションが登場します。デジタル表示・マルチ表示が可能になることで、デザイン提案力が売上げに直結する時代となりました。ソアラのメータ「ハーフミラーを用いた立体表示デザイン」は、立体視の面白さだけでなく、遠視点化・高コントラストといった人間工学的な要件も満たしており、優れた特許として認められました。

1990s

携帯電話のデザイン

90年代に入るとデンソーは携帯電話の開発を開始します。それに合わせ、デザインは東京にもオフィスを置き商品企画を開始します。94年発売のIDO(現au)「T204」は、キー配列を1列にしたユニークなデザインで市場から注目される話題商品となりました。また、デジタルホン(現ソフトバンク)携帯電話ではデザイナが生み出した「マスコットキャラクターを用いたインターフェイスやメール」「着メロ」「着信イルミネーション」などのアイデアでヒットを続けました。

2000s

自動車HMIデザインで世界トップのデザイン集団

90年代後半から「ユーザビリティ」「グラフィックユーザーインターフェイス」が注目されるようになります。そんな中、デンソーデザインは「自動車HMIデザインで世界トップのデザイン集団」を目指し、独自のHMIデザインフィロソフィー「HSI( Human Surround Interface)」を生み出しました。ドライバーを取り囲む環境全てを配慮し、直感的なインターフェイスを創る。このHSI思想は世界中の自動車メーカーと議論され、現在のデンソーの発想・提案スタイルの基礎を築きました。

2010s

活動を広げるデザイン

携帯電話やHMIデザインで鍛えた企画提案力を活かし、今ではデザイン領域を大きく広げ、あらゆる製品づくりでデザインの可能性を高めています。例えば、エンジンルームに置かれる製品。機能を追求した美しさ、品質を示す凛々しさ。本来デザインのあるべき姿を追求しています。また、自動車分野に留まらず、医療やHEMS、エネルギー機器など社会のニーズに応え、活動領域はどんどん広がっています。

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