マツダロードスター感性評価2024.02.01

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"実際に体験したい"欲

大山:当時めちゃくちゃコロナ渦ど真ん中だったじゃないですか。出張も一斉にできなくなって、イベントもずっとできてなくて。
そんな中、規制がちょっと緩んできた頃だったんですけど、PD課(プロダクトデザイン課)としても、そろそろ体験会とか、実際に物をみんなで見るとか、運転するとか、何かやりたいなと思ってました。うちのPD課では、実は車以外の仕事が多くて、車にふれる機会が少ないんですよ。やっぱり僕の中で「車も見ないといけない」っていう思いがあって。メンバーに話したら賛同してくれたので、このロードスター一気乗りを企画したんですよね。
 
大田:ほんとにいい企画でしたよね。確かに車に乗る機会が少ないので、評価解析をやっているDP課(デザインプラットフォーム課)としても、とても良い機会をいただいたと思っています。評価解析チームとして、ぜひ参戦したいとお願いしました。そもそも車に乗っているときの感情はどういう風に変化しているのかとか、ロードスター4世代で乗り心地がどれほど違って、それがユーザーの感情にどう影響を与えるのか、そういうところがわかると面白いなと思いました。
 
大山:これまで個人の感情なんて見えないものだったのに、そこをみんなが見える形にできるってすごいですよね。DP課に参戦してもらって、僕もぜひ見てみたいと思いました。あと、その頃から、今PD課で進めている原器の話も出ていたんですよ。デンソーのプロダクトデザインとして「どういうデザイン原器をもつべきか」というところを自分たちで探求し始めたところでした。マツダさんのフィロソフィーがつまっているロードスターに乗ることで、何か体感できるもの、得るものがあるんじゃないかと思ったんですよね。

井之前:じつは僕、初代ロードスターのオーナーだったから、ロードスターに人一倍特別な思い入れがあるんです。ロードスターって正式な開発路線から少し離れたところ、自分たちの作りたいものを作るみたいな背景があったと聞いています。

ロードスターという車

大山:マツダさんはロードスターをどう育てたんですかね?

井之前:ロードスターは発売して大ヒット、その後ユーザーを集めて色んなところで試乗会をされていたそうです。そこで出た意見をどんどん取り入れるみたいにしてロードスターを育てられていった、という話を聞いたことがあります。

大田:面白いですね。ユーザーの意見をどんどん取り入れて試行錯誤していたら、自分たちのアイデンティティーが出来上がっていたんですね。

大山:最新型NDのコンセプト"鼓動デザイン"っていうのもどう車に反映されているのか含めて、NAという最初の車から見ていくことでそのアイデンティティーが感じられるのかな、と思いましたね。

乗車中の感情を測る

井之前:僕は今回ドライバーとして参加したけど、あんなに集中して乗ったことないっていうくらい真剣に乗りました(笑)車に意識を向けて連続で4台乗るって、新鮮な感じがしました。

大山:実際乗ってみて、4台の差分をしっかり感じましたよね

井之前:そうだね。特に、もうNDは完全に別の車だったよね。

大山:乗り心地という意味ではNDはずば抜けてましたね。

大田:それがまさに脳波にも出ていたのは本当に驚きました。NA、NB、NCまでは割と似た感情が反応を示して正常進化を感じたんですけど、NDだけは別の感情が反応していましたし、前の3世代とは違うということがすぐに見てとれました。

井之前:そうだね、ほんとNA、NB、NCとは違う車だなと感じたよ。前の3世代は"車好きが作った感"がまだ残っている感じがしたんだよね。で、NDはそれを、みんなが更に好きになるように、もう一度考え抜いて作り直した車っていう感じがしたんだよね。

4世代の感情値

大山:この計測データをマツダさんに見せる機会があって、ロードスターの開発に直接関わった方が「やっぱりそうですか!」と納得してくれたと聞いています。

大田:これからも実車イベントを継続していくと面白いですね。

井之前:うん、やろうやろう。