デザイン部を飛び出して見えたデザイナーの価値2025.03.14

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デザイナーといえばデザイン部に所属している、そんなイメージが強いかもしれませんが、デンソーでは人材育成の一環として、他の部署へ一時的に籍を移し、さまざまな経験をして帰ってくるデザイナーが多くいます。どんな思いでデザイン部の外に身を置くことを考え、どんな気づきを得たのか。今回は、実際に異動を経験したデザイナーたちの声をご紹介します。

デザイン部の外の世界で学んでみたかった 

―異動のきっかけは?デザイナーたちの決断
神田:新しい事業を企画するプロセスを知りたかったので、新事業系の部署に相談したことが始まりです。「やりたいことがあるなら来たらいいじゃん」と、先方の上司に言っていただけて、異動が決まりました。

星田:僕も希望を出していました。これまでデザイン部として提案したことが事業部の中でどう受け取られているのか、事業部にとって本当に必要なデザインとは何なのかを知りたくて。当時の上司に相談し、マッチングしてもらいました。

細川:突然、知らない方から「業務の相談をしたい」とチャットをいただいたことがきっかけでした。今までデザイン部と関わりのなかった部署だったので驚きました。

デザインの役割を理解してもらう

―異動先でどんな活動を?

細川:コックピットのHMIデザインを担当していました。全て任せていただけたので、デザインワークからマネージメントまで自由にチャレンジできましたね。

神田: 最初は「外観を綺麗にするのがデザイン」と思われがちでした。でも、関わるうちに、ものごとを組み立てたり発信力を高めたり、周囲を巻き込んでいくこともデザインの一部だと理解してくれる人が増えました。

技術者とワンチームゆえの愉しさと緊張

―飛び込んだからこその経験は?

神田:デザイナーが1人で代打がいないのが一番の変化でした。仕事の枠、関わる人、予算決めも自己判断だったので緊張感がありつつ良い経験でした。構想図を作ったり、設備外観や操作を考えたり、改装したり、どうすると意味のある関わりに出来るかよく悩みました。試行錯誤の中で関わる人が増え社内外の連携が広がった事は嬉しく感じています。

星田:デザイン部への依頼というカタチでは見えてこなかった「これ実はすごく重要じゃない?」という気付きを、自分の力で仕事にできたことです。反面、「これ僕がやるの?」というような雑多な相談も多くて(笑)。でも、その時に築いた人間関係が次につながることもあったので、できる限り対応していました。

笠井:以前は、他部署の方とMTGするにはアポを取って会議室を予約して...という手間がありましたが、異動先のオフィスでは隣の列に技術者がいたので、思い立ったらすぐに会話できるのが新鮮でした。業務外のコミュニケーションも増えたことで互いの人となりをより深く知ることができ、ワンチーム感が高まりました。

チャレンジが新しい役割に

―改めて感じるデンソーデザイン部の特徴は?

笠井:複数の部署とつながっていることです。今までやっていた仕事が思わぬところで役立つこともあり、組織を横断して仕事ができるのが魅力ですね。

細川:デザイン部って本当に幅広い仕事をしています。企画から関わることも多く、決められた役割に縛られない自由度があると感じます。

星田:専門外のスキルであっても、「大事だよね」と思ったことにチャレンジしたことが、デザイン部の新しい機能や役割になることもあります。そんな自由さが許される部署って、結構珍しいと思いますね。

異動によってデザイナーの視野が広がり、デザインの価値を開拓、再定義していく。デザイナーという職種の可能性をさらに広げるチャレンジは続きます。