チベット修行2023.10.16

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出発

GW+有休を利用して、インド北端にあるラダック地方へ3週間の旅行しました。ラダックにはチベット仏教を信仰する人が多く住んでいます。妻がチベット仏教に興味があり、猛烈な行きたいアピールを受けたのが、ラダックに行く事になったきっかけです。
これだけ休むのはドキドキするので事前に上司や同僚にはチラホラ伝えていたのですが、行先がヘンピな場所なので同じプロジェクトの先輩には冗談だと思われてて。結果的に、結構な量の仕事押し付ける形で休みに入ってしまいました。
キャッチ―なのでチベット修行というタイトルにしていますが、実際の行先はインドです。(笑)

天空のチベット

3週間の最初の2泊3日は、バラナシというインドのヒンドゥー教の聖地に行きました。そこから飛行機でデリーを経由して、レーというラダックの中心都市に移動しました。
レーは標高が約3650mもあり、しっかり高山病になってしまいました。治す方法は特に無いので、4日間ほど吐き気と戦いながらベッドだらだらして過ごしました。高山病の薬の存在は知っていましたが、効く理由もよくわかっていないようなものらしく飲まなかったです。凄く後悔しています。(笑)

レーは整備された観光地で、凄く過ごしやすい街でした。街は山に囲まれていて、空気が薄いからか2,3km先の山の岩肌も肉眼でハッキリと見る事できました。あと空の青色が綺麗で、加工しなくても良いくらい鮮やかな写真を撮り事ができました。山の麓にはレーパレスというお城があり、そこからヒマラヤ山脈に囲まれたレーの街を一望する事ができます。カラフルな旗はタルチョと言いいます。願い事や経文が書いてあり、風になびくと読経した事になるらしいです。お土産として購入して家窓枠でなびかせています。

バイクの聖地

レーのあと、上ラダックと下ラダックという地域に行きました。このあたりは、ヒマラヤ山系の山々に囲まれた道をバイクで走れるためバイク乗りの聖地になっています。インドのロイヤルエンフィールドという会社の「ヒマラヤン」というアドベンチャーバイクをレンタルして、トコトコ走って観光しました。日本では絶対見れない景色の中を、程よくワインディングした道を走れたので最高に気持ちよかったです。

途中で寄った寺院で見た大仏の顔が、インド人の様に鼻筋が通っているような気がしましたが、ラダックの人は日本人と顔の骨格が似ていて顔が平たく、親近感を感じました。英語で話しかけてくれる人もいて、片言の英語とグーグル翻訳でなんとか話しました。次回は英語を勉強して、もっと会話を楽しみたいですね。

綺麗だったのはトゥルトクという町。川沿いの切り立った崖の中の中にあるオアシスで、すごく緑が美しい町でした。インドの端の方でパキスタンと目の鼻の先にあるのですが、紛争地帯に近いので、地図上では国境が点線になっていたりします。またチベット仏教圏においては珍しくイスラム教の地域で、町の人々の多くはムスリムなんです。個人的には、このような文化的背景もこの町の魅力の一つに感じました。あと余談ですが、中東の血も色濃く入っているので東アジア系の顔立ち+鼻筋通っているという日本人好みの美男美女が多いですね(笑)

たまたま通った道では、大規模な礼拝を見かける事もありました。30m程の大きな大仏の周りを100人くらいの人たちが、歌を歌い五体投地しながら大仏の周りをぐるぐると回っていて。その光景は無宗教の僕にとっては理解し難い一方で、彼の信仰の深さに美しさも感じました。
彼らは礼拝をする為だけに、レーから4~5時間かけてバスできて一週間くらい礼拝を毎日やり続けるらしいです。

大雪の山越え

タクシーをチャーターしヌブラ谷とパンゴン・ツォへも行きました。その途中の世界最高峰の公道(標高5000m超)のカルドゥン・ラという道を通りました。かなり雪が積もっていましたが、インドの下の方は暑い季節なのでみんな雪なんて信じられないのか、バイクで超えようとする強者たちもいました。道は狭くスリッピーで凄く危険なので、対向車がいる場合はお互い全力で協力してすれ違います。上手く通り抜けれた時は、ハイタッチしてお互いを称えあっていました。可愛らしかったので、タクシーの運転手に、なぜそんなに喜ぶの?と質問すると、そういうのがラダックの人の国民性で、協調性を大切にし何かあればみんなで相談して乗り超え、大変なことも笑顔でやり過ごすとの事でした。
またパンゴン・ツォは、「きっとうまくいく」という映画のラストシーンのロケ地で使われた湖です。もちろん湖も綺麗でしたが、個人的には周りの雪山が本当に美しくて一日中眺めていました。

旅のトラブル

一通り見終わったのでレーでフラフラ過ごしていましたが、やることないし帰ろか―と言って、予定より早めの飛行機に変更しようとしたら、航空会社のHPに「飛行機飛びません」って書いてあって。焦って、周りのお客さんや、お世話になった旅行代理店に聞いてみると、どうやら会社が倒産した、と。なんとか他の便を探して、結局元の予定通りの帰国となりました。旅行保険に入っていたものの欠航の保証は出ず、結局帰国に2倍近く費用が掛かりました。実は出国の際もビザ記載の日付で指摘を受けたのですが、こちらはあとで調べたところ記載の日付期間内にインドへ入国すればよいので、問題はありませんでしたがヒヤッとしました。

あまり有名な場所で無いので情報が少なく不安も在りましたが、結果的に日本では体験する事ができない多くの体験をする事ができ、満足しています。
また長期で休ませて頂けただけでなく、旅行内容まで面白がってくれているデザイン部のメンバーには感謝しています。北中米/南米/東欧と行きたい所は沢山手持ちにあるので、また休ませて下さい(笑)