7月末に、東京都江東区潮見にある清水建設さんの最先端イノベーション施設「温故創新の森 NOVARE(ノヴァーレ)」を見学させていただきました。
清水建設さんは、2030年を見据えた長期ビジョンにおいて、「スマートイノベーションカンパニー」を標榜。ノヴァーレは、その実現に向けて、事業構造、技術、人財の3つのイノベーションを強力に推進し、それぞれの融合と社会とのコミュニケーションを図る場として整備したもの。
5つの主要施設──ノヴァーレ ハブ(働く場)、ラボ(研究する場)、アカデミー(学ぶ場)、アーカイブス(伝える場)、そして旧渋沢邸──が有機的につながりながら、ものづくりの原点と未来のイノベーションが交差する「森」のような場を形成しているそうです。

https://www.shimz.co.jp/novare/index.html
ここからはデザイン部員の視点で、施設内の気になったところを紹介します。
最初に案内いただいたのは「ノヴァーレ ハブ」。
顔認証でスムーズに入館し、ロッカーからPCを取り出し、共有のモバイルバッテリーをピックアップして、その日の気分で好きな場所で仕事をする。
働く人の自由と流動性を最大限に引き出すオフィス環境が実現されていました。

広い空間の中にはカフェエリアもありました。


また、足元から風がそっと吹き出すピクセルフローと呼ばれる個別空調システムが採用されていて、一人ひとりの快適性に応じた空調制御がされているとか。
オフィス全体の空調だと自分だけ寒く感じたり反対に暑く感じることはよくありますよね。
快適な空間が仕事の成果につながりそうです。
ノヴァーレハブに置かれた家具や照明には、建設現場の端材などを再活用したものもありました。たとえば、こちらは廃材を利用したテーブル。どこか懐かしさを感じるプリントと色合いが素敵でした。

こちらは、車のエアバッグを再利用したランプシェード。質感や色合いに温かみがあり、空間に自然と溶け込んでいます。自宅にも置いてみたいですね。


これらの家具たちは環境への配慮だけでなく、デザインとしての魅力にもつながっていました。
天井は、連なる木のウェーブがひときわ目を引いていました。環境にやさしい「木質ハイブリッド屋根架構」を採用しているとのことです。

階段には、図面を思わせるデザインが。
ちょっとした遊び心、とのこと。(素敵です)


今後の拡張性を考慮して、あえて施工を完成させていない状態でみせているのも印象的でした。

次に訪れたのは「ノヴァーレ アカデミー」。ここには病室や鉄筋構造などを実寸で再現したモックアップが並び、設計や施工の学びを実際のスケール感で体験できます。
屋内に設置された鉄筋コンクリート構造の中にはあえて100か所近くの施工ミスが仕込まれており現物を見ながら「間違い探し」をすることで社員教育につなげているそうです。楽しみながら学べるのは、とてもいい環境ですね!


また、設備の中の構造が見えるような工夫がされており、視覚的に理解できるようになっていました。
こちらは歩道の舗装断面。歩道の下はこんなふうになっていたんですね!普段は見ることができないので、とても新鮮でした。

最後に訪問した「ノヴァーレ アーカイブス」には
220年を超える清水建設の歩みが、資料や模型とともに展示されています。
白の模型は圧巻!好きな人にはたまらない空間です。

その他、当時使われていた道具や図面が保存されているコーナーでは伝統と革新、洋と和が交差する空間に感動しました。
こちらは今も神事に使われている道具のレプリカ。貴重なものを間近で見ることができます。



こちらは旧渋沢邸。時間の関係で旧渋沢邸見学は見送りとなってしまったため外観のみ撮影しました。残念!またお伺いしたいです。
自分がいつも携わる製品と比べて、ものづくりの規模感の違いを感じましたが、その根幹にあるものづくりへの考え方や向き合い方には、通じるものがあるのかもしれません。
ひそかに気になっていたのが、駅から歩いてすぐに目に入るこちらの「HOTATE」と書いたベンチ。

廃棄されるホタテの貝殻を、3Dプリント用のモルタルに配合した材料で作られているそうです。ホタテを感じさせる形状がとてもかわいいです!
旧渋沢邸や歴史資料館は一般の方でも見学できることがあるようなので、足を運ばれた際にはホタベンチを目印に歩かれるとよいかもしれません。
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