[デザイナー自己紹介]
大田友絵2021.12.27

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分野をまたいだチャレンジの日々

デンソーに入社してすぐは、カーナビの開発を担当し、ナビコンテンツや、量産に向けたグラフィック提案をしました。その後は、デンソーブランドに関係するデザインを担当。冊子制作、製品撮影、展示会デザイン、構内サインにいたるまで手掛けました。
デザイン部ではデザインできる範囲は多岐にわたり、プロダクト出身だった私は新人時代に多くのことを学ぶ機会を得ました。また、他の部や他企業とコラボし、新製品開発のブレストを行う機会もあり、役職関係なく自由闊達に意見を言えるような大変刺激のある仕事もありました。
現在は2020年より新しく起ち上げたユーザーレビューチームに所属し、エンドユーザーの真の声を聞く活動をしています。インタビューやMR/VRといった新しい分野にチャレンジし新鮮な毎日です。

ユーザーの思いを丁寧に明らかにする

ユーザーレビューチームでは、デザイン部で創出されたデザインがエンドユーザーにどのように感じてもらえるのか、心に刺さるのか、そうでないのか、明らかにしています。統計的手法や感性工学、自動車人間工学をもとに、ユーザーの思いや声を丁寧に紐解きます。
私はこのチームで、はじめてインタビュアーを経験していますが、エンドユーザーと直接会話をし、深く質問を繰り返していくことで、ユーザーでさえも気づいていない潜在意識下での思い(インサイト)を明らかにできるよう取り組んでいます。
デザイン部では、やりたい!と声を上げれば、チャレンジさせてくれる土壌があります。ユーザーレビューという新しい分野でチームが発足した時、私はインタビューリサーチの知識を学びたいと声を上げましたが、すぐに習得する機会を与えてもらいました。自分でやりたいことを発信した分、自ら進める力が湧いてくると思います。

育児休暇から再びデザイナーへ

私は子供が二人います。二人合わせて育児休暇をとったので、4年間休んでいました。その後は再びデザイナーとして戻りましたが、温かく迎えてくれたデザイン部のメンバーに感謝しています。
育児休暇中には、会社員生活では知ることができなかったであろう世界をたくさん見て、吸収して、世の中の様々な人の価値観に触れました。昼間に在宅している人や自営業の人、仕事をリタイアした高齢の人がどのように過ごし、考え、生活をしているのか興味を持って接していました。今ではその経験や、そこで吸収した人との接し方が、とても業務に役立っています。
デンソーは仕事も個人のプライベートも大事に考えてくれる会社です。時勢に合わせテレワークもいち早く取り入れ、今ではある程度自分の都合に合わせて働く場所を選べるので、仕事も家庭も大事にすることができます。

チームで大きなことを進める醍醐味

一つのプロジェクトを進めるには、たくさんの人とチームを組むことになります。高齢者を会社に呼んでユーザーレビューをした時には、設計者とデザイナー、また研究部門から実験のエキスパート、実験においての倫理チェックを実施する社内機関、設備担当者が力を合わせ、ドライブシミュレーターを使った実験を実施しました。人数が多くなればなるほど、プロジェクトを前進させるにはパワーが必要で、さらにコミュニケーションの能力も必要です。
そんな大変な中で、仕事が進み、目の前の問題がクリアできた時、一緒に仕事をしている人たちが笑顔になる。エンドユーザーにとってもうれしいものができ、チームメンバー全員が笑顔になれる、さらにそれを見て自分の気持ちが充実し、また良いものができる雰囲気ができあがる。
チームだからこその相乗効果であり、醍醐味でもあります。
日常の中に大きなやりがいと幸せが詰まっていると思います。