[toDEN]
宮井智尋とデンソーデザイン部2024.10.18

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宮井さんとデンソーデザイン部

デンソーデザイン部では、デンソーにつながった経緯を、図や線を使って可視化するプロジェクト「toDEN」を実施中。

どうしてわざわざデンソーに来たの?
デザイナーとしてデンソーで働くってどういうこと?

24年入社のデザイナー菅原が聞き手となり、気になるデンソーとのつながりについて、宮井とフラットに対話してみました。

なんで、わざわざデンソーに?

僕の出身大学にはデンソーに行く人がたくさんいたので、会社は知っていました。 
ただ自分は車に興味がなくて、運転もしないし、免許も持ってないし...デンソーはないな~...って感じだったんですが...デンソーデザイン部の方が、会社説明会に来て。「まあ一応出たるか~」くらいの気持ちで行ったら、すごく面白い会社だったんですよ。
なにがって、研究開発がとにかく多いんです。調べてみたら、デンソーって日本の研究開発費ランキングで6位らしいんですね。研究開発にたくさんのお金を使って、とにかく新しいことをやっていると伺ったんです。

実は僕、外見のスタイリングよりも、とにかく「未来はどうなっているのか」にしか興味がなかったので...(笑)。未来に目を向けるんだったら、実はデンソーってすごく面白い会社じゃないかと感じて、受けました。他の企業も受けていたんですけど、それでもデンソーが面白いと思って入社を決めたので、この動機は強かったんだと思います。

デザイナーとしての転機やよりどころはなに?

デンソーで初めて担当したのは、量産メーターの仕事でした。最初は「車の量産系は興味ないなあ」という気持ちでいたんですが...案外、この仕事も面白かったんです。いざ取り組んでみると、準自動運転機能など、やりたかった未来的なこともできている実感がありました。なので、仕事にネガティブな気持ちにはなりませんでした。

ちなみに入社時の面談シートには、「7年目から新規先行開発チームのリーダーになる」って書き、そして運よくその通りになりました(笑)。 それまでは量産系で経験を積もうとしていたので、その途中では「やっぱ仕事って難しいな」という時期もあったかなあ...。たぶん5年目くらいから、ずっと先行研究チームへの希望を出していました。配属も、チームの拠点である名古屋にしてくださいってお話して。今ではその通りになり、先行研究をメインに名古屋で勤務しています。 
そこからは、楽しいことしかないなって感じですね(笑)。こんなお金をかけて楽しい仕事をやらせてくれるなんて、なんていい会社なんだという気持ちです。 

あなたを支えるものはなに?

デザイン部で目標を立てるって、結構難しいんですよ。デンソーの基準は定量化されているのに対して、デザイン部には定量化できない仕事が多いから。
個人的には、デザインの仕事を完璧に定量化できなくてもいいと思っているんです。ただデザインをそのまま出すだけでは、会社の人に伝わりにくいので...「定量化できなくていいけど、それだと外部の人へは説得力が足りないから、らしく考える」...というか。でっちあげるというと聞こえは良くないですけど(笑)、大事なスキルだと思っているんです。誰もが納得できる形で見せて進めつつ、「実はやりたいことを重視しているよ」という姿勢は、常に持っていますね。聞く人にとっての「このプロジェクトをやる意義」を示せるのは、自分の強みだと思っています。

例えば昇進に関わる資料なら、デザイン部以外の人も見るので「みんなが納得する論拠って何だろうな」と想像して...そのために技術動向とか社内情勢とか社内研究動向とか、とにかく社内外に共通して伝わる意見を組み込みます。「自分の取り組む領域は、会社で初めてやること」というのは、誰しもが見ればわかるとは思うんですが...改めて「こういうデータがあるからやってないですよね」と示すことが大事だと考えています。 

今後は...そうですね、デンソーの役に立ちたいかな。本当に研究を開発につなげるとか、研究を発信してブランドイメージを向上させるとか...やり方は色々あると思うので、今後も研究を続けたいです。
あとは結構「会社を動かす」というのが、個人的に面白いなと思っていて。17万人いる会社の行先を決定できると考えると...ね、楽しいですよね!
例えば今後VRについて考えるとなって...自分の研究が関連して...そして会社が納得したら、何人が動くんだろう...って、考えるだけで楽しいですよね。以前メーターを担当したときも、担当した開発部署に行ったら、大量の人が自分のデザインを見ながら作業してて、「怖!」って思ったんですけど(笑)。自分の影響が社内外へ回っていくのが、面白いなと感じます。今後はより会社の大きな方針を決めたり、動かせたりするようになっていきたいですね。